ダンスの振り付けにも著作権はあるの?踊るのに許可は必要なのか!

歌には、歌詞や曲に著作権があることは広く知られていますよね。

実際、さまざまなところで楽曲使用する(営利を目的とする)場合は申請が必要になります。

ではダンスの振り付けの場合はどうなんでしょう。

振り付けの著作権について調べてみました。

目次

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ダンスの振り付けに著作権はあるの?

結論から言うとダンスの振り付けにも著作権はあります!

著作権法での著作物の定義は

「思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」(2条1項1号)

とされています。

舞踏又は無言劇は著作物の一つに例示されており(10条1項3号)

ダンスの振り付けも著作権が認められる場合があります。

実際、バレエや日本舞踊での著作権を認められた判例もあります。

ただしすべての振り付けが著作物として認められるわけではないようです。

著作権が認められない場合

ダンスの振り付けについては著作権はありますが、すべてが著作物としては認められるわけではありません。

著作権が認められるには顕著な特徴を有する独創性が必要です。

ダンスというのはさまざまなステップや動きの組み合わせです。

これをすべて著作物と認めてしまうと、特定の者に動きそのものを独占されてしまいます。

するとダンスのバリエーションを過度に制限してしまう懸念があるため、

振り付けを著作物と認めてもらうためにはこの独創性が必要となります。

つまり、手遊び歌などの簡単な振り付け、既存のステップの組み合わせ、又は多少のアレンジを加えただけ、誰でも思いつく特徴のない振り付けなどには著作権は認められないと思われます。

振り付けを著作物と認めてもらうには楽曲などと違い少しハードルが高いようですね。

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申請(許諾)が必要ない場合は?

著作物として認められている振り付けを踊るのにはいちいち許可を取らなければならないのでしょうか?

著作権法では

公衆に直接見せる場合は上演権(著作権法22条)について許諾が必要

とされています。

つまり、公衆に見せない場合は許諾に必要はありません。

著作権法でいう”公衆”とは

不特定の者、又は「特定かつ多数の者」(著作権法2条5項)

ですから、一人で踊ったり友達と踊ったりするのは全く問題ないということです。

また、「非営利・無料・無報酬での上演」(著作権法38条1項)に関しても許諾は必要ありません。

  • 営利を目的としない
  • 聴衆または観衆から料金(入場料など)をとらない
  • 出演者にギャラが支払われない

つまり、学校の文化祭で踊る、ボランティアで踊るといった場合にも問題ないようですね。

まとめ

ダンスの振り付けには著作権が発生する場合があります。

しかし、著作物として認められるのは顕著な特徴を有する独創性が必要。

著作物として認められた振り付けを踊る場合でも

個人的や仲間内でのみ踊ったり、営利を目的とせず料金やギャラが発生しない場合は許諾の必要はありません。

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